Biowareが放つPS4のダークファンタジーである本作は、PS3で大ヒットを記録したドラゴンエイジシリーズ、『ドラゴンエイジ: オリジンズ』、『ドラゴンエイジ: II』に続くシリーズ3作目だ。

シリーズ初の試みとなるオープンワールド形式、美麗なグラフィックに、複雑に分岐するストーリー展開、そして本シリーズの特徴である圧倒的な世界観と膨大なテキスト量。

まさにシリーズ3作目に相応しい作品となっている。


物語の舞台は、中世ヨーロッパをモチーフにしたファンタジー世界「セダス」。
はるか昔、神に愛され永遠の命を持っていた魔法使いのエルフと、世界中に地下回廊を張り巡らし帝国を築いたドワーフがいた。そこへ、人間がやってきて定住を始める。エルフは人間と接触する過程で神に去られてしまい、永遠の命を失うこととなる。 人間たちは争いの中で様々な国家を作り上げ、盛衰を繰り返しながら、セダスの支配的種族となった。
このセダス大陸を舞台に、様々な勢力のそれぞれの思惑が入り乱れる世界で、主人公は『審問会』を統率しながら秩序を回復していく。

本作はクエスト形式で物語が進行する。また、メインストーリーに加え、膨大な数のサイドクエストが存在している。
このストーリー進行と査問会の成長が密接に結びついているのが特徴だ。サイドクエストをクリアするなど人々を助けることで、査問会の勢力が増していくことを体感しつつ、メインストーリーが進んでいく。
会話には選択肢があり、それを選んでいく形式になっている。登場人物たちには「立場」があり、それぞれ「思想」を持っており、それに従って行動している。そのため、意味が無い選択肢はなく、決断はストーリーに反映されていく。尚、性別を問わず仲間と幅広い恋愛も楽しめるようになっており、ハートマークが出る選択肢がロマンス選択となる。ぜひ会話を楽しみながら、自分なりの「セダス世界」を構築して欲しい。

RPGの目玉の戦闘は、四人のパーティー編成で進行していく。装備や能力値、パーティー構成が重要となり、各キャラクターの能力と戦略がバトルの勝敗を大きく左右する。直接操作できるキャラクターはひとりのみだが、プレイ中に切り替えることが可能である。プレイヤーが操作していないキャラクターは、あらかじめ決められた設定に従いオートで戦う。バトルは基本的にリアルタイムで進行していくが、戦術カメラという戦場を見渡しつつ一時停止して各キャラクターのコマンドを選択し、スローで時間を進めるというシステムもある。また、今作はアクションバトルとタクティカルバトルの両方が楽しめるようになっている。

過去、シリーズ第1作『ドラゴンエイジ: オリジンズ』は、2009年に発売された。災厄・第5次ブライトでアーチデーモンと戦ったグレイ・ウォーデンと仲間たちの物語である。
シリーズ2作目の『ドラゴンエイジ: II』は2011年発売の続編。第5次ブライトでダークスポーンの襲撃から逃れるため自由連邦カークウォールへ移り住んだホーク一家の物語。
そして、この最新作『ドラゴンエイジ:インクイジション』は、第5次ブライトの発生から10年後、戦争を鎮めるための講和会議で起きたある事件の唯一の生存者である主人公が特殊な能力に目覚め、新たなる救世主として立ち上がる…という物語だ。
大陸や歴史といった世界観はシリーズ共通で過去作品とつながりはあるものの、本作のみでも充分楽しめる。


フィールド移動時に時間がかかる、最初はややとっつきにくい、等の些細なストレスを除けば、
圧倒的な世界観と物語はプレイヤーをあっという間に夢中にさせてしまうことだろう。
なにより、魔法やエルフ、ドワーフ、ドラゴンなど王道ファンタジー好きにはたまらないはずだ。

また、本シリーズは他の海外のRPGと比較しても非常にストーリーに力が入っており、
その点でシナリオ重視の日本人プレイヤーにも十分満足できる作品となっている。

是非お薦めしたい1作だ。

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