果てしなく広がる雲海の上、超巨大生物「巨神獣(アルス)」が行きかう世界「アルスト」
少年レックスは、亜種生命体「ブレイド」の少女ホムラが持つ力を行使する「ドライバー」となり、ともに伝説の楽園を目指す。




『ゼノブレイド2』は任天堂スイッチで発売されている国産のオープンワールド型RPGだ。



魅力的なキャラクターデザイン、少年漫画を彷彿とさせる王道のストーリー展開、広大なオープンワールドに美しい風景のグラフィックはどれ一つとっても素晴らしく、一切の妥協を感じさせないものになっている。


近年の国産RPGが製作費などの差で海外作品に見劣りする事が多い中、本作は和製RPGの伝統を踏まえながらも世界のビッグタイトルに比肩できる圧倒的な完成度とボリュームを持っている。


本シリーズの歴史は古く、遡ればスクウェア・エニックス(旧スクウェア)の「ゼノギアス」がその始まりになる。

ゼノギアスの発売当時は国内の家庭用ゲームの市場が全盛期にあり、100万本ヒットが続編制作の条件という中、惜しくもそのノルマには未達であったものの、その独特な世界観、ロボット、SF、心理学や哲学などを織り交ぜた重厚なシナリオはコアなファンを獲得し、その後この「ゼノギアス」のスタッフが中心となりモノリスソフトが設立されると、本シリーズは連綿と続いてきた。


一時は低迷の時期もあったものの、任天堂のWiiで発売された「ゼノブレイド」が世界的に評価されたことで息を吹き返し、任天堂ハードの3作目として発売されたのが本作である。



そんな『ゼノブレイド2』の特徴は、アニメチックなキャラクター、コミカルな掛け合い等、低年齢層やアニメファンを取り込む裾野の広さと、ゼノブレイドシリーズ恒例の圧倒的ボリュームの融合だ。



サルベージャーの少年レックスと、天の聖杯である少女ホムラが「楽園」を目指して旅をするという王道のストーリー、熱い演出などは非常にわかりやすく、良い意味でプレイヤーの間口を広くしている。

又「アルス」と呼ばれる巨獣の上で暮らしているという設定は興味深く、
マップの広さ、美しさはまさに圧巻の一言だ。
広いとはいえ、一度訪れた特定の場所はランドマークとして記録され、ボタン一つでスキップトラベル可能なので移動に面倒があるわけではない。

純粋に広大な未知の景色を探索する楽しみだけが味わえるのだ。



戦闘ではパーティメンバーは「ドライバー」(人間キャラ)と「ブレイド」(亜種生命体の補助キャラ)という2種類の役割に分かれており、
「ドライバー」はブレイドとペアを組むことで、そのブレイドに応じたアーツを使用することができる。
アーツを何度か使用することでゲージが溜まり、必殺技やコンボを決めていくのだが、
このコンボが本作の醍醐味の一つであり、初めはとっつきにくいものの、慣れると非常に爽快で面白い。


ドライバーとブレイドの組み合わせの数だけ戦略は広がり、戦闘中にこれらを切り替えることで様々な戦い方が可能になっている。


又、ブレイドはストーリーで仲間になったり、イベントやガチャのようなシステムを使い増えていき、最終的にはかなりの数が仲間になる。

ガチャで手に入るブレイドでも、特殊なイベントが用意されていたりと非常に凝ったものになっている。


サルベージや「TIGER! TIGER!」等のミニゲーム、育成要素やサブクエスト等だけでも膨大な量があり、メインストーリーも近年の国産RPGの中ではかなり長いだろう。

光田康典氏によるBGMはどれも素晴らしく、臨場感があり、何より世界観にマッチしている。


勿論欠点がないわけではない。チュートリアルの不備や育成に時間がかかり過ぎる点、フィールドスキルにより進行阻害など、挙げれば欠点はいくらでもあるだろう。

だが、それを補ってあまりあるだけの魅力が本作には詰まっている。



プレイするにはそれなりの覚悟も必要だが、


任天堂スイッチでJRPGをがっつりと楽しみたいなら是非お勧めしたい1作だ。